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近畿地方から送るゆる~いブログ

近畿地方、主に滋賀県からお送りする雑記ブログです。映画や読書、滋賀県の素敵な観光地からお食事まで様々な事をご紹介したいと思います。

『映画』綾野剛×杉咲花×佐藤浩市の「楽園」を観てきた感想とレビュー-この映画は内容が解ってしまうと後味悪く感じる作品-

吉田修一の短編集を映画化!

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「64-ロクヨン-」「8年越しの花嫁 奇跡の実話」「感染列島」などの瀬々敬久監督による今作「楽園」ですが吉田修一の短編集「犯罪小説集」を映像化したもので、主演は綾野剛、杉咲花、佐藤浩市、柄本明など豪華俳優陣となっています。

 

あまり「楽園」が話題になっていなかったのですが入場者数は比較的多く感じましたね。今週は「マレフィセント2」など注目作品があったので私も入場者は少ないと思っていたのですが予想以上に満席状態だったので驚きました。

 

冒頭で書いてしまいますが今作の映画.comでの評価は「3.3」。微妙な評価ですが私のタイトル通り今作は「内容が解ってしまうと後味が悪い」。もっと書くのであれば「胸糞」という言葉も当てはまるのではないかと思える作品です。ネタバレを含みますので、それでも大丈夫という方のみ読み勧めてください。

 

”田舎(村)”という組織に苦しめられる3人の登場人物

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今作のストーリーで欠かせないのは12年前に起きた少女誘拐事件。この出来事により3人の歯車が大きく変わる事になるのですが、その3人は中村(綾野剛)、湯川(杉咲花)、田中(佐藤浩市)。12年前の少女誘拐事件のとき、直前まで一緒にいた湯川と、その犯人として怪しまれる中村。そして村八分によって犯人にされそうになった田中。

 

決して交わる事がなかった3名が一つの事件によって大きく狂わされていきます。湯川は誘拐事件の直前に喧嘩別れをしてしまい、それが最後の別れだった事から自分を責め続け「自分が幸せになっていいのだろうか」と苦しみ村を出る事となる。

 

中村は小さい頃に母と一緒に日本にやってきたアジア系の青年。貧乏ながら各地を転々としたどり着いたのが登場人物たちが住んでいる村でした。どこか挙動不審な青年ですが過去に起きた出来事によってトラウマがあり「自分に誰も無関心だ」という意識を持って生きていました。そこで少女誘拐事件が起こり、そこから12年後の日も同じ少女失踪事件が起きた際、犯人だと思った村人が中村を追いかけるのですが、その光景が少年時代のトラウマと重なり中村は全力で逃げてしまいます.....。

 

田中は過去に村で住んでいたことがあり出戻り組として扱われ、蜂蜜農家として生計を立てており年間80~90万と決して裕福とは言えない環境でしたが町おこしとして「ここは良い蜜が取れるので蜂蜜を売りにしよう!」と会合で話し最初は「うんうん」と言っていた村人でしたが役所が来たことで「本気にしていたのか、お前は」と田中を村八分にしてしまいます。村からの扱いにも負けず頑張ってきた田中でしたが、ある出来事で自分の中の良心が壊れてしまい、ラストにつながる事件へと発展する事となります。

 

村八分が招いた悲劇だが見た人は「悩む」&「胸糞」どちらか。

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昔ながらの集落は差別が多いと言いますが、今回の作品はそういった差別を上手に再現出来ていると思います。言い方が悪いかも知れませんが差別などの表現を上手に再現する事によって見ている人が「この村は酷い、何だこれ」となったかも知れません。

 

登場人物3名の「失ってしまったもの」を考えると根本的な原因となっているのは「村」だという事が解ります。もちろん生きてきた生活や性格なども関係していますが、この村で生まれなければ、引っ越してこなければ。今回起きた事件は起きなかったかも知れない。特に優しい性格だった田中が最後崩壊してしまったのは全体的に通すと非常に衝撃でした。

 

村八分になる事自体は田中にとって案外何も思わなかったのかも知れません。大事な犬と先祖代々受け継がれた土地があればそれだけで良かったのです。しかし村の人間が犬にちょっかいを出し噛まれたことにより犬を連れて歩く事を禁じられ、先祖代々の土地を森に返そうと木を植え、亡くなった奥さんの骨を木の側に埋めたのですが役所が来てブルドーザーで掘り起こしてしまう。田中は泣きながら土を食べるシーンがあるのですが、あのシーンは非常にインパクト大でした。

 

きっと田中が壊れてしまった最大の理由はブルドーザーで掘り起こした事でしょうが、結末を見てもモヤモヤする内容でしたね。

 

これで全年齢対応なのか!!それが非常に驚く内容だと思った

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映画を全部通して見てブログを書いているのですが調べると全年齢対応だと!まじか。内容としてはR12にしても良いと思える内容だったけど。ヴェネツィア国際映画祭正式出品作品らしいですが、どういった評価になるのか。それは気になりますね。

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パンフレットも購入しました。内容はネタバレが数多く含まれているので映画を視聴後読むことをオススメします。特に中村を演じた綾野剛のインタビューは読めば今作を観た後モヤモヤしていた事が無くなる事が書かれています。私は非常にスッキリしましたね。

 

評価はイマイチの「楽園」ですがスッキリという終わり方ではなく最後までモヤモヤする作品なので「あ~!犯人が解ってスッキリした!」というサスペンスが好きな方にはオススメしません。好みが分れる作品だと思うのですが振り返りながらレビューを書いてみて「そこまで悪い作品ではなかった」というのが私の素直な感想です。気になった方は是非劇場に観に行ってくださいね!

犯罪小説集 (角川文庫)

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