【読書】第156回直木賞受賞作品「蜂蜜と遠雷」を読んだ感想・レビュー

頭の中に音楽が流れてくる小説

昨年発売され直木賞を受賞したという事もあり「どんな本なのだろうか」と買ってみました。恩田陸さんの作品は「ユージニア」や最近だと「ブラック・ベルベット」などを読みましたが今回の作品は「音楽」をテーマにした面白い作品となっています。

実は私はジャズやクラシックが好きで日常でもよく聞いているのですが、そのクラシックが舞台となっているので今更ながら一気に読みました。

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ページ数は507ページ。ここ最近買った小説本の中ではかなりの大容量です。ただ「趣味は読書です」と言っている私にとっては分厚い本であればあるほど燃える。ただ505ページを1日で読むのは無理があったので数日に分けましたが、それでも3日で読めてしまった。ただ言えるのは507ページもある本でも続きが気になって仕方がなくなるのがこの本の凄い所。気になるストーリーはと言いますと。

  3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。「ここを制した者は世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝する」ジンクスがあり近年、覇者である新たな才能の出現は音楽界の事件となっていた。養蜂家の父とともに各地を転々とし自宅にピアノを持たない少年・風間塵15歳。かつて天才少女として国内外のジュニアコンクールを制覇しCDデビューもしながら13歳のときの母の突然の死去以来、長らくピアノが弾けなかった栄伝亜夜20歳。音大出身だが今は楽器店勤務のサラリーマンでコンクール年齢制限ギリギリの高島明石28歳。完璧な演奏技術と音楽性で優勝候補と目される名門ジュリアード音楽院のマサル・C・レヴィ=アナトール19歳。彼ら以外にも数多の天才たちが繰り広げる競争という名の自らとの闘い。第1次から3次予選そして本選を勝ち抜き優勝するのは誰なのか?

(Amazon参照)

 さて、早速レビューを書いていきたいと思います。

 

クラシックに興味が無い人でも楽しめる作品

舞台がクラシックになっているからと言ってクラシック曲を知らなければ面白くないのか?と言うと違う。作品に出てくるクラシック曲は誰もが一度は聞いたことがある作品ばかり書いてあるのでクラシックに興味がない人でも十分楽しめる作品だと思います。

そしてこの本の凄い所は言葉で演奏しているという事。読めば読むほどコンクールに引き込まれていく。一次予選、二次予選、三次予選、本戦。進めば進むほど頭の中に音楽が鳴っていくのが実際に読みながら感じる事が出来るというのは素晴らしいと思った。登場する重要人物は4人だが、4人の全く異なる個性がまた良い味を出していると思った。507ページという大容量ながらも全く疲れない小説も珍しいと思う。

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この分厚さから小説を普段読まない人には抵抗のある本かも知れませんが、読んでみると「蜂蜜と遠雷」の世界にどんどん引き込まれていく事だと思います。内容としても分厚さの割には初心者向けかなと思った。内容もそれほど難しい事でもなく通勤時間でもサクサク読めてしまう内容だと思います。

 

2016年発売された本の中でも個人的にお気に入りの1冊となりました。もし時間があるのであれば登場するクラシックを聞きながら本を読み返すと更に面白いかも知れませんね。今回は「蜂蜜と遠雷」の感想・レビューを書かせて頂きました。

蜜蜂と遠雷

蜜蜂と遠雷