トランプ大統領が離脱を表明した「パリ協定」とは、そもそも何なのだろうか?-トランプ大統領が下した決断は米国を孤立化にする一歩-

パリ協定とは一体何なのだろうか?

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6月1日にトランプ大統領が表明した「パリ協定離脱」というニュース。そもそもパリ協定が何なのだろうかという人も多いと思います。パリ協定はオバマ大統領の時代に米国と中国が同時批准し第21回気候変動枠組条約締約国際会議が開催されたパリにて2015年12月12日に採択された国際的協定の事をいいます。このパリ協定というのは温室効果ガスを減らす目的の協定です。内容はいたってシンプル。

産業革命前からの世界の平均気温温度を「2℃未満」に抑える。さらに、平均気温上昇「1.5未満」を目指す。今世紀後半には温室効果ガス’ゼロ’を目指し途上国への支援も行う。

 

192カ国と欧州連合(EU)が合わせて「地球温暖化」という1つの問題について協定した事で話題となりました。近年の世界の温暖化対策を見てみると再生可能エネルギーの導入がここ10年で2倍になっています。この再生可能エネルギーとは太陽熱、太陽光、風力、地熱、水力。一度利用しても比較的短期間に再生が可能であり資源が無くなることのないエネルギーの事をいいます。この再生可能エネルギーを見てみると日本は水力発電の規模の比率は高いのですが、まだまだ風力や太陽光などの水準は世界と比べると低い水準のままとなっています。これらの再生可能エネルギーの導入を積極的に行い「今世紀後半には温室効果ガス’ゼロ’を目指す」という目的は世界共通の目的でしたが、トランプさんが離脱を表明しました。

 

トランプさんはなぜ離脱を表明したのか?

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2017年6月1日にトランプ大統領が表明したのは全世界が驚きました。トランプ大統領は「中国、ロシア、インドは何も貢献していないのに米国は何十億ドルも支払うのは不公平だ」「そもそも地球温暖化というのはありえないというのがトランプさんの言い分です。上記でも書きましたが、この問題は温室効果ガス排出国第1位である中国と米国が同時批准した事から始まっています。

 

勿論、離脱をしたことによって日本を含む様々な国がトランプ大統領を批判しています。パリ協定の採択のときに仏大統領であったオランド氏は「米国の脱退はパリ協定の実施を中断させるどころか加速させるだろう。パリでの合意は後戻りの出来ないものだ。」と「致命的な決断」と語っています。またカナダ首相であるトルドー首相は米国の決断に対し「深く失望」とコメントしました。「米国政府の決定に深く失望している。カナダは断固として気候変動と闘い、クリーンな経済成長に尽力していく」と声明を発表しました。

 

またトランプ大統領は「地球温暖化説はでっちあげだ」とコメントしました。10月からの2018年会計予算案ではEV開発を支援する部局などの予算を大幅に削減。これが意味するのは「パリ協定」という200近い国々が地球温暖化に向けて技術を発展させる中、米国が下したのは「技術の停滞」という愚かな選択。この選択は米国を孤立化させる一歩だと言える事は間違いないでしょう。

 

トランプさんはどこまで我道を進むのか

米国が離脱した事によってパリ協定の目標達成は困難になると言われていますが、ここで勘違いしている方も多いポイントなのですが2017年6月1日にトランプ大統領が「パリ協定を離脱する」と宣言しても、すぐ離脱出来る訳ではありません。パリ協定離脱手続きに3~4年を要する必要があるので米国の正式なパリ協定離脱は2020年アメリカ合衆国大統領選挙が行われる2020年11月3日以後となります。

またニューヨーク、カリフォルニア、ワシントン州の3知事は協定の内容を順守する同盟を結成。全米85都市の市長も同様の措置をとることを発表しました。ニューヨーク知事は「オバマ前大統領が決めた2025年までにCO2排出量を26~28%引き下げる」と同時に「大統領の向こう見ずな決定は米国だけではなく地球全体に打撃を与える」と非難し「ニューヨーク州はパリ協定を守る」とコメントしました。

 

すでにトランプ大統領の支持率は38%を下回っていますが新しく選出された大統領の中でこの時期としては過去最低水準をキープしています。まさに「わが道を行く」というトランプ大統領のやり方はどこまで続くのでしょうか。今後の米国には要注目です。